酪青研 活動報告164 とまこまい地方連盟 デントコーン収量調査
とまこまい地方連 デントコーン収量調査
胆振東部大震災から1年が経過し、ようやくこれまで通りの農村風景に戻った厚真町ですが、震源地付近は未だに爪痕が残り当時の深刻な状況が伺えます。震災を機に会員2名が離脱するなど、当地方連にとっても大きな打撃がありましたが、改めて厚真町酪農の復興に向け決意を新たにしたところです。残された会員は4名となりましたが酪青研活動もこれまで通り行うことを誓い合い、この度恒例の「デントコーン収量調査」を開催しました。
今年の調査は昨年と同じ日程ということもあり、翌日の台風被害、更には翌々日の大震災の記憶が昨日のことのように思い起こされましたが、当日は気持ちの良い秋晴れに恵まれ、そのような心配を他所に清々しく作業を進めることができました。
集合場所の厚真TMRセンターには酪青研会員の他、東胆振農業改良普及センターの職員や雪印種苗道央営業所の担当者が集結し、例年通り数台の車に分乗して各圃場を巡回しました。ここ数年春から夏にかけての天候不順や秋口の台風襲来が悩みの種でしたが、今年は8月中旬に温帯低気圧がかすめた以外は平穏であったため、遠目に見渡すと良好な生育が伺えました。
実際に圃場に下りて計測してみると反あたりの平均収量は約5.4tと、昨年の4.3tに比べ2割増しでまずは一安心。特に今年は昨年の不作による飼料不足から少しでも早い収穫を求めて早生タイプの品種を選択したこともあり、これまでに比べると少な目ではあるものの、まずまずな調査結果が得られたことで会員一同は安堵の表情となりました。
普及センターの担当者によると、播種直後の低温と生育期の天候不順に悩まされた昨年とは打って変わって、今年は日照や積算気温に恵まれたことが最大の要因とのことでした。その後は心配された台風襲来は無く9月下旬には収穫が終了しました。早ければ11月迄には牛たちに給与される予定であり、下期以降の生乳生産にとって追い風となることが期待できそうです。
とまこまい地方連事務局 荒田 記
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