東根室地方連視察研修を開催しました!!

去る2023年11月9日、東根室地方連視察研修を開催し、ゆっぱないファーム株式会社（野村牧場）様（釧路市）にお伺いしました。
視察先牧場は2022年3月にフィンランドのコンサルティングチーム『4dBarn』が設計したロボット搾乳舎を稼働したばかりで、とにかく牛と人に優しくといった設計コンセプトが特徴となっています。特筆すべきはVICペンと呼ばれる、分娩後3～4週間の牛が過ごすフリーバーンエリアです。事務局はこれほど長い別飼い期間は聞いたことが無かったのですが、泌乳ピークに向けてゆっくりと状態を整えてもらうよう設けられたVery Important Cowペンなのだそうです。また、ロボットに入る前にはフェッチペン（待機場）を設け、人が牛を追い牛が人に追われるシーンを極力減らしたり、通路と通路の間に削蹄スペースを設け、削蹄作業をしやすく肢を健康な状態に保てるようにしたりなど、随所に牛を想った工夫が施されていました。帯同いただいた4dBarnチームの一員でもある獣医さんが、「ここの牛は本当に大人しく扱いやすい」とコメントしていたのが印象的でした。
人に優しいといった面では、牛舎通路のゲート下部にステップが設けられ、作業者が足を汚さず牛舎内を横断できたり、スプリングゲートと呼ばれる女性でも開け閉めしやすい伸縮性のあるゲートが設置されていたりなど、人の動線や先々の労働力不足も視野に入れた、作業ストレスのかからない設計が目を引きました。参加会員も、施設整備したばかりの方や今後の整備を検討している方など様々でしたが、自身の経営の参考になる情報が多かったようです。
　視察後に近隣のレストランで昼食を摂っていると、「あれ？偶然！」と野村さん親子がいらっしゃり、4年ぶりの視察研修は和やかで充実した時間となりました。
（事務局　記）

【VICペン】 【スプリングゲート】【ゲートステップ】【記念撮影】