神奈川県連 石田牧場の新たな取り組み ~千葉と神奈川が連携して~

昨年10月29日、コロナが落ち着いていた時期に、千葉地方連の長嶋委員長にお声がけ頂き、事務局は神奈川県伊勢原市にやってきました!

ここ2年近く、関東協議会でも地方連単位でも活動するのが難しい日々が続いておりましたが、そんな中で長嶋委員長と神奈川県地方連の石田さんが一緒に活動されると伺ったので取材に参りました。

神奈川県伊勢原市 透き通るような青空

 

 

 

 

 

 

石田牧場では、今年から稲WCSに取り組み始めました!神奈川県の米どころである伊勢原市でも農家の高齢化により今後田畑が荒れてしまう恐れがあるため、石田さんと仲間の水稲農家さんは「故郷の景観を守るためにチャレンジしよう」と意気投合したそうです。酪青研で「稲WCS」というと誰もが「長嶋委員長」を思い浮かべるかと思いますが、石田さんも新しく取り組むにあたり長嶋委員長にご相談されました。そしてこの日は、石田さんが水稲農家さんと連携して半年近くかけて育てた稲を、長嶋さんが刈取りからロールベールサイロまで作る収穫作業をする日でした。

稲が寝てしまうのではと心配になる程の強風 田んぼからは富士山が見えます

 

透き通るような青色が印象的な空に黄金色の稲穂が風に揺られる様子に、しっかり育ってきたんだなぁと頼もしさを感じます。ただ風がとても強く吹いており、これだと今日の作業は大変では?と素人視点で考えていたのですが、むしろこの風が夜露を飛ばしてくれるので収穫するのに「今日は最高のコンディション」という長嶋委員長のお言葉がありました。

「つきすずか」という品種です

その後、長嶋委員長は収穫機の準備に入りました。乳酸菌添付スプレーや稲の細断長の設定、ラップの枚数などをひとつひとつ私たちに説明したのち、長嶋さんは収穫機に乗り込みました。

汎用型収穫機に乗り込んだ長嶋委員長

神奈川県内でも稲WCSに取組むのは石田さんが初めての事例だそうで、長嶋さんの運転する収穫機が田んぼの中に進入する様子を皆静かに見守っております。収穫機は20mほど進んだのち停止し、ガガガッと音を立てております。「出てくるよー」という長嶋さんの声かけの直後、稲WCSのロールが収穫機からころころっと大きなロールが出てきました。田んぼに横たわるロールを皆で取り囲み、それぞれに手に取って出来上がったものを確認します。長嶋委員長の解説に耳を傾けながら、ロールの締まり具合や稲の細断長、水分量をひとつひとつ分析し、実際に牛に給餌するときのイメージを膨らませていたようです。

皆でWCSロールを取り囲み分析
(中央:長嶋委員長、右から二人目:石田さん)

この日はデモ収穫だったので1ロールだけの実演でしたが、翌日全圃場の収穫を無事終えました。事務局は神奈川県初の取り組みという貴重な場面に立ち会える嬉しさを感じたと同時に、ラップマシンでロールサイロを作る様子を初めて見ることができ、とても興奮いたしました。

 

今回の取材を通して、コロナにより様々な活動が自粛となっている状況ですが、そんな環境下であっても新しいことに挑戦できるのだということを強く感じました。そして酪青研には地域を越えた横の繋がりがあり、その繋がりは新しい視点を運ぶきっかけになることを実感いたしました。

神奈川の石田さん(左)と千葉の長嶋委員長(右)

最後にこの場をお借りして、今回の取材に協力いただいた長嶋委員長と石田さんに御礼申し上げます。本当にありがとうございました。長嶋委員長と石田さんの笑顔、とても素敵でした!

(事務局 記)