酪青研取材日記03 仔牛の寒さ対策(in広尾町)

「仔牛の寒さ対策」

 ケース1.小田牧場
今回は仔牛の寒さ対策について広尾町の酪農家2戸を取材させて頂きました。
まずは自前で寒さ対策を行っている小田牧場様。牧場では小田氏自ら出産直後の仔牛を温めるハッチを手作りしております(コストは数万円程度)。
出産した仔牛はこのハッチに入れ保温。主に寒さが厳しい11月~4月にかけて使用しており、前方のフタを閉ることでさらに保温効果が増す仕組みになっています。ハッチの上からは吊り下げ式のヒーターが付いており、約半日~1日程保温するとのこと。
また、移動の手間を少なくするための工夫として、ハッチ下にパレットを取り付け、必要な時にすぐリフトで移動出来るようにされています。
小田牧場では主に気温が下がる夜間をメインに使用しており、ハッチに仔牛を入れておけば安心して温められると、重宝されているそうです。

自前のハッチ

自前のハッチ

ケース2.ゼンキュウファーム
続いて紹介するのはゼンキュウファーム様。カーフウォーマーを導入したのは10年程前で、地域の中でもかなり早い段階から導入されています。

カーフウォーマー全体

カーフウォーマー全体

導入前は「真冬に生まれた仔牛をすぐ乾かして、初乳を無理やりにでも飲ませて免疫を付けなければ・・・」と仔牛が生まれてから、気持ちの余裕が無かったと当時を振り返っておられました。
しかし、導入してからは真冬でもカーフウォーマーに入れておけば、後は温風で体が乾いていくので仔牛を心配する時間が減ったとのこと。

温風ヒーターBOX

温風ヒーターBOX

温風機・・・温風ヒーター下の箱に

温風機・・・温風ヒーター下の箱に

初乳についても、以前は生まれてすぐチューブ等を使って無理やり飲ませていたが、カーフウォーマーを導入してからは、初乳の食い付きも良く、自ずと下痢も減ったそうです。
衛生面でも非常に優れており、全て分解して洗うことが出来ます。

シンプルな構造

シンプルな構造

下の網は簡単に外れる

下の網は簡単に外れる

また、仔牛が立ち上がろうと暴れても一定の重さがあり、フタには上下が固定出来るカラビナが付いているので、脱走する心配も無いとのことでした。

しっかり固定

しっかり固定

小田様、久保様、取材にご協力頂きまして、ありがとうございました。

十勝地方連盟事務局  大山 記

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