酪青研 活動報告123 とまこまい地方連盟 トウモロコシ収量調査

とまこまい地方連 デントコーン収量調査

日増しに秋の気配を感じる9月4日、とまこまい地方連恒例の「デントコーン収量調査」を開催しました。昨年は調査日の直後に大型台風が襲来し、殆どの圃場でデントコーンの倒伏被害に見舞われたことは記憶に新しいところですが、今年に入ってもⅠ番牧草は生育期の天候不順と収穫期の長雨により極端な品質低下が見られ、その後のⅡ番牧草もⅠ番牧草の収穫遅れによる悪影響を受けるなど、ここ数年の粗飼料収穫は極端に厳しい状況が続いていました。更に心配なことに、今回も昨年の状況を再現するかのように台風21号が本州に上陸し、調査日の翌日には北海道を直撃する恐れがあったため、頼みの綱のデントコーン収穫にも暗雲が漂い始めました。このため急きょ開催延期も考えましたが、当日の朝は予想外に穏やかな天候であったため予定通り開催することにしました。

 


集合場所となった厚真単研の堀会長が運営する厚真TMRセンターには、酪青研会員5名のほか、事前に声かけしていた東胆振農業改良普及センターの職員や雪印種苗道央営業所の担当者が集結し、数台の車に分乗して各圃場を巡回しました。その後、途中の圃場で会員1名が加わり総勢10名の参加となりました。
まず圃場を見渡して感じたのは丈の低さで、真っ先に生育期の天候不順の影響であることが想像できました。実際に坪刈りをしたデントコーンを肩に担いだ会員からは「今年はかなり軽いわ・・・!」と、手応えの無い感触に思わず落胆の声が漏れたほどです。

 


実際に計測してみると反あたりの平均収量は約4.3tと、昨年の5.9tに比べると明らかに少なく、普及センターの担当者によると、播種直後の低温と生育期の長雨と日照不足による典型的なものであるとの評価でした。草丈も昨年の3.1mに対し今年は2.3mと低く、1個あたりの種実重量も昨年の248gに対し今年は187gと小ぶりで、「これだけ丈が低ければ台風による倒伏は気にしなくていいな!」なんて冗談を交わしながら6箇所の圃場を巡回しました。

 


この日は各参加者の手際の良い作業により昼頃に終了することができましたが、解散直後から風雨が強まりはじめ、その後予報通りの軌道で台風が北海道に上陸し、一晩明けてみると殆どの圃場のデントコーンが倒伏してしまいました。
更に運の悪いことにその翌日に北海道胆振東部地震が発生し、震源地の厚真町はこれまで経験したことの無い混乱に巻き込まれてしまいました。幸い酪青研会員においてはご家族ともに無事で牛舎等の壊滅的な被害は免れましたが、北海道全域の一斉停電と長期間に及ぶ地域の断水により搾乳作業は困難を極め、復旧までの数日間は生乳廃棄を余儀なくされました。
まさかの2年連続の台風被害と追い討ちをかけるような記録的大震災。度重なる不運に酪青研会員のご家族にかける言葉が見つからない状況でしたが、それでも地域一丸の復旧対応のお陰もあり、少しずつ笑顔を取り戻しました。
台風で倒伏したままのデントコーンは9月14日頃から順次収穫作業に入り、その後10日前後で何とか終えることができました。しかし実際に収穫してみると平年の半分程度の収量しか確保できなかったとの声もあり、今後の生乳生産の動向に大きく影響しそうな状況です。

とまこまい地方連盟事務局  荒田 記