事務局便り(in 茨城 野村牧場)

2月9日、茨城県小美玉市の野村牧場を訪問しました。野村牧場は搾乳牛、約500頭の大規模牧場です。そんな野村牧場ですが、今年からウォーターベッドを設置すると言うことで今回お邪魔させていただきました。

 

2月に入り工事を始め、8日に約半数のベッドが完成しました。

 

ベッドだけでなくループも新品に交換

新しいベッドになって1日目ということで、いきなり環境が変わったこともあり、お邪魔した時は、まだベッドに慣れておらず、興味は示すものの、寝ることはせず、様子見をしている牛も多数居ました。

 

ウォーターベッドはこの様にロール状になっており、これをコンクリートの土台の上に敷き詰め設置します。

 

この様に水を入れる穴が開いており、設置後この穴から水を入れベッドを仕上げます。

ベッドの水は一頭ずつ仕切られており、隣の牛が寝起きしても振動が伝わり辛くなっています。

 

エンビ管のブリスケットボード

また一頭ずつのベッドも前1/3、後ろ2/3に仕切られており、前方のベッド内にはやや多めの水を入れ、後方のベッドには少なめの水を入れます。

この様にするのは、前方のベッドは牛が寝起きする時、前肢を折り畳む時のショックを十分吸収する為、プカプカした状態にする必要があり、しかし後方も同じ状態にしてしまうと、体全体が浮き上がった状態になり、牛が落ち着かず、かえって寝なくなってしまう為、牛が寝た時の体重でベッドの一部がコンクリートの床に付き、体を安定させる事で、安心して寝る様になるとの事でした。

 

 

実際お邪魔してベッドの上に立ってみると、前方は確かに水の反発を感じましたが、後方は片足に体重を寄せると、下の硬い床に接地するのが感じられました。もっと浮いた様な状態を想像していたので、説明を聞くまでは意外な感じがしていました。

 

隣の牛舎の工事風景

今回の工事は75頭牛舎を2棟、合計150の牛床をウォーターベッドにするそうで、今回の訪問時は75頭分の工事が完了しており、当日も残り75頭分の工事が行われていました。

社長の野村さんは、今回ウォーターベッドにした事により、横臥時間の延長による乳量の増加、蹄病予防、また敷料の低減を期待しており、良い結果が得られれば順次他の牛舎にも拡げていきたいとの事でした。

日本連盟事務局長  松田 記

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